半農半X 半農半X

半農半Xのススメ

半農半Xとは

鳴門市移住促進パンフレット「半農半Xのススメ」[PDF:3.3MB]

「さつまいも」「れんこん」「らっきょう」「だいこん」「梨」…
多くの全国ブランドを有する鳴門市では、あなたのやりたいこと(X)を応援しながら、農業にチャレンジする“農ある暮らし” 「半農半X」に取り組んでいます。

土に触れ、風を感じながら、汗をかく。
手で収穫し、口に運んで、体の一部にする。
それが仕事、趣味、子育て、教育の新しい活力を創る。

ただ消費するだけの瞬間的な幸せではなく、
持続的な幸せ(ウェルビーイング)が鳴門にはあります。

半農半X提唱者
塩見さんに聞いてみた

質問者

半農半Xとはなんですか?

「半農半X」(エックス=天職)とは、小さな農ある暮らしをベースに、大事にしながら、大好きなことや得意なこと(X)で世に貢献するという生き方です。
半農といっても面積や時間の規定とかはありません。庭での家庭菜園でも、広い面積でもOKで、自分サイズでよく、朝だけでも週末農業でもいいという考え方です。Xは大好きなこと、得意なこと、ライフワーク、天職、ミッション、生きがい、生きる意味などを意味します。仕事でもボランティアでもかまいません。まちづくりや地域活性化でもいい。教育や医療、福祉、介護、子育て、プログラミングやデザイン、アート、藍染、商品開発など、自分を活かせたりするものであれば、なんでもかまいません。1つの答えがあるというより、自分なりのカタチを大事に、カスタマイズ、ローカライズしていってください。

半農半X提唱者
塩見さん
質問者

半農半Xという生き方、考え方が生まれた理由はなんですか?

私が20代のころ(1990年代前半)、2つの難問に出会いました。「21世紀の2大問題」と呼んでいます。1つは環境問題で、以来、持続可能性を考えるようになりました。いまでいうと、SDGsですね。もう1つは、「どう納得いく人生を生きるか」という「天職問題」(筆者造語)です。この2つを同時に解決をするにはどうすればいいのか、考えていたのです。生き方、暮らし方、働き方を模索するなか、1993~94年ころ、生まれたことばが半農半Xです。そこから私も小さな畑や小さな田んぼで米作りを始め、自給農にチャレンジをするようになりました。畑を耕し、種を蒔き、自分も汗をかいてみる生き方を模索するようになったのです。

半農半X提唱者
塩見さん
質問者

半農半Xをするには農家にならないといけない?

自宅などで自家菜園をやるなら、すぐに始めることができます。農地を取得し、広い面積を行いたい場合は、鳴門市農業委員会に相談してみてください。鳴門市の場合、農家になるためには3反(30アール)以上という決まりがあります。半農半Xは自給農でもいいし、もちろん販売をめざしてもかまいません。半農半Xから専業農家になる人もたくさんいます。

半農半X提唱者
塩見さん
質問者

半農半Xはどんな人に向いていますか?

拙著『半農半Xという生き方』という本が出て、2023年で20年になります。特別な生き方ではなく、普通の生き方になってきたように思います。自然豊かな地域で子育てをしたい世代や生き方を変えてみたい、不透明な未来だけど、自分の人生の手綱をもっとしっかりつかんでいたい人、もっと生きる意味を見つけたい人など多様です。自分のXをすでに持っている方や看護師など資格を持たれている方が自然をとりいれたライフスタイルをめざす人もあります。夫婦だと、それぞれのXがうまく生かされたらいいですね。もちろん単身で始める人もいます。驚かれるかもしれませんが、いまは20代から半農半Xを始める人がたくさんいます。

半農半X提唱者
塩見さん
質問者

鳴門で半農半Xをするなら、どんな活動がいいですか?

農でいうと、鳴門特産のなると金時とかレンコン、らっきょ、大根などに携わる方が増えるといいですね。Xに関しては、鳴門の渦潮観光や四国巡礼1~2番の地なので巡礼や観光関連の仕事、大塚国際美術館でアート関係とか、藍染とか、多様なXが生まれたら素敵です。鳴門教育大もあるので教育がXという人も多いといいなと思います。なると金時専門のスイーツづくりやレンコン料理がXだという人があらわれたらいいなと思います。鳴門に移住するなかでXに出会ったり、発見することもあります。地域資源と自分資源(好きなことや得意なことなど)を組み合わせ、まだ世にないもの、未来価値、新しい魅力の創造をぜひ目指してください。みなさんの鳴門での半農半Xを応援しています!

半農半X提唱者
塩見さん

塩見 直紀(しおみ なおき)

半農半X研究所代表/総務省地域力創造アドバイザー

京都府綾部市生まれ。四半世紀前から21世紀の生き方、暮らし方として、「半農半X」コンセプトを提唱。著書共著に『半農半Xという生き方【完全版】』『半農半X~これまで・これから~』など。訳書は台湾、中国、韓国、ベトナムにもひろがる。「1人1研究所社会」「天職観光」などのコンセプトも提唱。総務省地域力創造アドバイザー、美術博士。

鳴門市では、地方に関心のある希望者を全国から募集して、農業アルバイトとシェアハウス生活を組み合わせた「半農半X」シェアハウス事業を実施しています。
半日は地元の農家さんと農作業をし、半日は参加者同士が個室付きシェアハウスで交流しながら鳴門市での約2週間の半農半Xライフを体験することで、田舎暮らしの良さや自分の将来について考えてもらうことができる事業です。

半農半X実践者インタビュー

半農版画家として生命の営みを表現

子どもの頃から絵に夢中になり、大阪芸術大学へ進学。版画作家として制作活動に取り組みながら同大学の副手として勤務をしていた平瀬恵子さん。同郷の夫が徳島で働くことになり鳴門市にUターン移住します。結婚・出産・子育てを経て、2児の母として、また半農版画作家として自然に囲まれたライフスタイルを送りながら、雑誌表紙や新聞コラムへの寄稿などにも取り組んでいます。

半農半エンジニアが生み出す新たな光

大手自動車メーカーで、ハイブリッドや燃料電池で走るオートバイの研究に携わってきたエンジニアの山中佑允さん。34歳で、埼玉県から故郷鳴門市へUターン移住することを決意し、実家のサツマイモ農家を継ぐことを選択しながら、「ひとりメーカー」として、LEDテーブルランプ「Flumie(フルミエ)」を設計・製造しています。

半農半Xのススメ

半農半Xは、「小さな農業で食べる分だけの食を得て、ほんとうに必要なものだけを満たす小さな暮らしをし、
好きなこと、やりたいことをして積極的に社会とかかわっていくこと。」から始まります。
ご自身のライフスタイルに合わせた半農半Xにチャレンジしてみてください。

気軽に家庭菜園

まずは家庭菜園から始めて季節に合わせた作物を育てて、収穫して、食べてその違いを実感してみてはいかがでしょうか。
庭付きの物件を探して自宅で菜園を作るもよし、地元の収穫体験プログラムに参加してみるのもおすすめです。

JA里浦 芋堀り体験

農業アルバイト

本格的な農作業を体験してみたい場合は、時期によって求人が出ていることもあります。ハローワーク、お近くのJAにご相談ください。

JA里浦 088-685-2111
JA大津松茂 088-686-1106
JA徳島県鳴門営農経済センター 088-689-1001
ハローワークインターネットサービス(求人情報検索)

農家として独立

本格的に農業に取り組みたい!将来的には独立して就農したい!と考えている方はこちらをご覧ください。

STEP1情報収集・イメージづくり 

自分が就農する具体的なイメージを持つことが大切です。ほかの方の就農体験談や、就農に向けた具体的なステップ、手掛けたい作物、就農までの生活費の確保、農地の情報などを調べて就農プランを計画してみましょう。
<参考>
全国新規就農相談センター 03-6970-1126
徳島県新規就農相談センター((公財)徳島県農業開発公社) 088-624-7247

STEP2就農相談窓口

自分で作った計画が実現性のあるものなのか、継続して続けていけられるかを確認するために、就農相談窓口に相談をしてみましょう。

徳島県新規就農相談センター((公財)徳島県農業開発公社) 088-624-7247
鳴門藍住農業支援センター088-692-2515
・鳴門市役所 農林水産課 088-684-1151

STEP3基礎知識・技術を習得

①農業大学校で学ぶ
農産物の生産から加工、販売までの実践を中心とした農業教育を受けられる研修教育施設です。本科は2年間の修業期間を設けており大勢の仲間とともに、知識と技術の両面を学ぶことができます。
徳島県立農林水産総合技術支援センター農業大学校 088-674-1026

②農業法人、地域の農業者から学ぶ
農業大学校を卒業しなければ就農できないことはありません。ハローワーク等で募集している農業法人や、地域の農家で修行することで、基礎知識・技術を習得すれば就農することはできます。

STEP4営農計画作成

独立して就農する場合は、安定した経営のためにも5年後の年間農業所得、年間労働時間、作付面積、生産量等の計画が必要となります。作目や露地、施設栽培等の選択なども明確化しながら、同時に生活設計も考える必要があります。また、設備投資のために資金調達も計画的に行う必要があるため、融資の相談もしながらイメージを具体化していきましょう。

(技術・経営指導、販路支援、機械・施設等の確保支援、資金相談について)
JA里浦 088-685-2111
JA大津松茂 088-686-1106
JA徳島県鳴門営農経済センター 088-689-1001
(融資相談について)
日本政策金融公庫 徳島支店 農林水産事業 088-656-6880

STEP5就農候補地の検討

農地の購入や賃借には、農地所有者との合意に加え、農業委員会の許可等が必要になります。詳しい手続きについては、鳴門市農業委員会事務局へお問い合わせください。
鳴門市農業委員会事務局(鳴門市役所 農林水産課) 088-684-1180
<参考>
農地の賃借・売買情報 ~担い手農地集積高度化促進事業~

STEP6営農計画の審査

研修・修行期間を経て、ようやく就農まであと一歩です。市や県支援センターの助言をもらいながら営農計画を作成し、審査会にて審査を受けることとなります。

STEP7資金確保など

就農に係る資金等の融資、住宅確保・農機具購入等の準備を進めましょう。

STEP8農業経営開始

市が認定新規就農者として認定した場合、無利子の融資や各種補助金の制度を利用することが可能になります。6次産業化などの経営展開する場合などは、JA等に相談しながら進めていきましょう。
・技術・経営指導、資金相談、各種補助金制度のことなら 
鳴門藍住農業支援センター 088-692-2515